
パーキンソン病とは
中脳にある「黒質(こくしつ)」という部分の神経細胞が徐々に減少し、ドーパミンという神経伝達物質が不足することで、運動機能に障害が出る神経変性疾患です。進行性の病気で、高齢者に多く見られますが、若年で発症することもあります。
主な症状
パーキンソン病の特徴的な運動症状は以下の4つです:
- 振戦(しんせん):手や足が安静にしていても震える(安静時振戦)
- 筋固縮(きんこしゅく):筋肉がこわばって、動きがぎこちなくなる
- 無動(または寡動):動作が遅くなり、動き出すのに時間がかかる
- 姿勢反射障害:バランスを崩しやすく、転びやすくなる
その他の症状
- 小刻み歩行
- 表情が乏しくなる(仮面様顔貌)
- 便秘や睡眠障害
- うつ状態や認知機能の低下 など
原因
原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因や環境要因が関係していると考えられています。また、加齢も大きなリスク因子です。
治療法
現在、根本的な治療法はありませんが、症状を軽減し生活の質を維持することは可能です。
- 薬物療法(レボドパやドーパミン作動薬)
- リハビリテーション(理学療法・作業療法)
- 外科的治療(深部脳刺激療法など)