SEOライティングやWEB制作に必要な定型構造知識

WEBサイトの定型構造

どの媒体でもそうですが、WEBサイトでもユーザーは「定型構造」を好んで見ています。したがって、SEO対策の第一歩は、WEBサイトのセオリーに沿った形を知ること(場合によってSEOライター自身が作ること)です。

インターネットはまだ歴史が浅いため、新聞やビジネス誌のような確固たる「定型構造」はありませんが、WEBサイトの制作に携わる人なら誰もが知っているように、ある程度の基本的なスタイルは完成しつつあります(ただし、SEOライティングを生業とする場合、検索エンジン動向をキャッチアップし、常に新しいスタイルを模索し続けることは大切です)。

ディレクトリツリー構造

WEBサイトはチラシや雑誌表紙のように1ページにまとめることもできますが(ランディングページのように)、情報量の多さから数ページに分けられていることが多いです。しかし、書籍のように1ページ目、2ページ目、3ページ目と直線的な流れになっていると、目的の情報にたどり着くために何度もリンクをクリックしなければならず、ユーザーフレンドリーとは言えません。このため、WEBサイトではページ同士をディレクトリツリー型にリンクしてまとめるのが一般的です。

説明もツリー構造に流す

説明の論理的な流れも、ページがツリー状に分かれているので、ツリー構造になっています。つまり、上層のページでは結論を、下層のページは理由を提示していきます。

直線的な流れをあえて作る

例外的に、ツリー構造のページを持つことが適切でない場合、例えば、申請手順の詳細な指示を受けたりする場合はステップを飛ばしたりすることはできません。このようなケースでは、無理やりツリー構造を使用する必要はありません。

複数のWEBサイトを束ねる大規模WEBサイト

また、多くの事業やブランドを持つ企業では、事業部やブランドごとに別々のサイトを作成し、それを1つのサイトにまとめるのが一般的です。この場合も無理やりツリー構造を使用する必要はありません。

WEBページの固有パーツ

WEBサイトの各ページを構成する基本的な要素は、タイトル・見出し・本文・図表・リンクです。また、基本的な要素はHTMLで定義することができ、ブラウザやそのプラグインで表示可能な任意の情報を含むこともできます。WEBサイトはとても自由に表現できるのです。

ただし、WEBサイトが複数のページで構成されている場合には、各ページに固有のコンテンツに加えて、例えば、以下のようなWEBサイト固有のパーツを採用することがしばしばあります。

グローバルコンテンツ

CIロゴ、タグライン、署名、連絡先、リンクバナーなどは、グローバルコンテンツに含まれる可能性のある情報の一例です。

ローカルコンテンツ

グローバルコンテンツに相当する情報であり、特定のカテゴリに共通して含まれる情報のことです。

リンクバー

WEBサイトは、リンクをクリックすることでページ間を移動します。リンク先以外のページに直接行くことはできません。そのため、リンクバーを設置して、少ないクリック数でどのページにも移動できるようにするのが一般的です。

グローバルナビゲーション

グローバルコンテンツもそうですが、通常はWEBサイトの1ページ目に配置されるリンク一覧です。普通、WEBサイトのトップページやトップレベルのカテゴリへのリンク一覧です。重要度に応じて、ページ上部とージ下部の2つに分類するのが一般的です。

ローカルナビゲーション

ローカルコンテンツと同様に、カテゴリごとみ共有されて表示されるリンクの一覧です。一般的には、同じカテゴリのページや仮想ページにリンクが張られています。サブカテゴリや無関係なページを省略するのが一般的です。

トピックパス

これらのリンクは、ページ間の移動を容易にするために使用されています。パンくずリストという名称の方がなじみ深いかもしれません。最も一般的な形式は、そのページにつながる上層カテゴリへのリンクを順番に並べたリストです。また、直線的なストーリー構成では、前後のページへのリンクを配置するのが一般的です。

ページレイアウト

今のブラウザ環境では、Webサイトの画面をほぼ自由に配置することができます。ただし、一度にページの一部だけしか表示されないため、画面のスクロールを考慮してWEBサイトの情報を整理することが重要です。そのため、画面をいくつかのエリアに分ける方法が主流になってきています。

ページヘッダー

一般的には、サイトの印象やユーザビリティの観点から、見せたい情報や強調したい情報が含まれているグローバルコンテンツやグローバルナビゲーションを配置するエリアです。

場合によっては、グローバルナビゲーションの下にローカルナビゲーションを配置したり、ページを示すサマリーを上部に配置したりすることもあります。

グローバルナビゲーションの下にローカルナビゲーションを配置したり、ページを紹介する要約テキストを上部に配置したりすることもできます。

サイドエリア

ページのヘッダーに次いで重要な情報領域です。ローカルコンテンツやローカルナビゲーションなど、カテゴリ内で変化しない情報は、通常このエリアに配置されます。一部のグローバルコンテンツやグローバルナビゲーションを、ここにも配置することもできます。

どのくらいの情報量を盛り込みたいか、コンテンツエリアにどのくらいのスペースを割きたいかのバランスに応じて、ページの両側に配置したり、片側のみに配置したり、サイドエリアを省略してページのヘッダーの下のエリアを代わりに使用したりすることができます。

コンテンツエリア

各ページのコンテンツを配置するエリアです。原則として画面の中央に配置し、ページの最大面積を占めるようにします。

ページフッター

ページ下部の一番見られない部分です。主に、グローバルコンテンツやグローバルナビゲーションの中でも、あまり見せたくないものや、見せたくないけど必要なものが中心に配置します。

トップページのデザイン

WEBサイト内を移動する中でユーザーが違和感をおぼえたり、ユーザビリティに疑問をもったりしないように、各ページのレイアウトを集約させる形でレイアウトするのが一般的です。

とはいえ、「サイトの顔だからインパクトを最優先にしたい」「ローカルコンテンツやローカルナビゲーションがなくてサイドエリアが空っぽになってしまっている」などの理由で、トップページだけが他のページとは違うデザインを敢えて作り込む場合もあります。

インパクトを最優先にするパターン

雑誌の「表紙」のように、第一印象を重視してトップページをデザインします。この場合、普通は画像や動画を中心にして構成し、文章はキャッチコピーとリンク集だけにとどめるのが一般的です。SEOライターとしては何とも張り合いのないパターンです。

コミュニケーションを最優先にするパターン

主要なカテゴリへのリンク、おすすめ商品へのリンク、簡易なサイト説明、新規作成ページへのリンクを掲載するパターンです。SEOライターとしても腕の見せどころです。

情報一覧を最優先にするパターン

ビル入口に掲載されている入居企業一覧のごとく、主要カテゴリと主なサブカテゴリを網羅的に記載するパターンです。目的のページを見つけやすく、使い勝手が良いのが特徴です。